クラス3R
~レーザー 安全基準~

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2009-11-10 2018-06-07

  • キーワード
  • レーザー

日本工業規格(JIS)で規定されているレーザーの安全クラス「クラス3R」についての基礎知識。

1.クラス概要

  • ・可視光(400~700nmの波長)ではクラス2の5倍以下。
  • ・可視光以外(302.5nm以上の波長)ではクラス1の5倍以下の出力。
  • ・直接ビーム内観察状態では、危険となる場合がある。

レーザーが不可視の場合は100秒、可視光の場合は0.25秒露光の間最大許容レベルを超えて人体がアクセスすることが出来る。

2.観察方法別 危険性ガイド

観察方法危険性
光学器具を用いた長時間観察危険
裸眼による長時間観察危険
光学器具を用いた短時間観察注意
裸眼による短時間観察注意
散乱反射安全
皮膚露光安全

3.レーザー製品「使用者」の予防手段

レーザー安全管理者 可視放出の場合には必要でない。非可視放出の場合には必要である。
リモートインターロック 不要
かぎによる制御 不要
ビーム減衰器 不要
放出標識装置 レーザーが非可視波長で運転されていることを示す。
警告標識 不要
ビーム光路 有効な長さの端でビームを終端する
鏡面反射 意図しない反射をさける
目の保護 要求事項なし
防護衣 要求事項なし
訓練 すべての運転員及び保守要員に必要

4.レーザー製品「製造者」への要求事項の概要

保護筐体 各レーザー製品に必要:製品の機能を遂行するために必要となる被ばくを限定
保護筐体セーフティインターロック 被ばく放出値がクラス3Bの値を下回るまで
パネルの取り外しが行えないように設計されている
リモートコントロール 不要
キーによる制御 不要
放出警告装置 レーザーのスイッチがオンになったときまたは
パルスレーザーのコンデンサバンクが充電中の場合、
可聴又は可視の警報を出す。不可視放射線が放出された場合のみ適用。
減衰器 不要
制御器の位置 調整時にクラス1又はクラス2を超えるAELのレベルで
露光される危険が無いように制御器が配置されている。
観察用光学装置 すべての観察システムからの放出は、可能な場合、
クラス1MのAEL(被ばく放出限界)を下回るものでなければならない。
走査 走査の失敗で、製品が該当クラスの範囲を超えてはならない。
クラスラベル 注意書きが必要(IEC60825図14図15の注意書きが必要)
開口ラベル 規定された注意書きが必要
サービスの為の立ち入りラベル 被ばく放射のクラスに応じて要求される
インタロック解除ラベル 使用するレーザーのクラスに応じて一定の条件の下で要求される
波長範囲ラベル 一定の波長範囲に対して要求される
LEDラベル LED製品に対して必要な言葉の置き換えを行う。
使用者へ情報 取扱説明書には、安全に使用する上での注意書きが記載されなければならない。
追加の要求事項は、クラス1M及びクラス2Mに適用される。
購入及びサービス情報 販売促進パンフレットには、製品クラス分けが記載されなければならない。
サービスマニュアルには、安全情報が載っていなければならない。
医用製品 医用レーザーの製品の安全性には、IEC60602-3-33が適用される。

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